建築士という資格は「一級建築士・二級建築士・木造建築士」の三種類です。
建築士は、日本の建築基準法という法律を守って、建築主様にさまざまなご提案をします。
しかし建築士の資格を持った人の職業は実に多種多様です。
設計事務所・大工・現場監督・公務員・建材メーカー社員など、建設業界のさまざまな分野の方が資格を取得しています。
私の場合は、東京の大手設計事務所→大手ハウスメーカーになります。
【建築士】という資格は、『設計監理を業として行う事のできる資格』です。
ブランド的に捉えられている為、一定の受験資格を得れば、設計監理業務を行わない方も
国家試験を受けて建築士となっています。
そこでまず誤解されがちなことがあります。
「建築士=設計が出来る」これは大きな誤解です。
「全ての建築士が同等の設計能力を有しているわけではありません」
私が鉋(カンナ)やノミを扱う事が出来ないように、それぞれ専門とする分野があります。
医者の専門分野に似た節があります。
専業で設計を行っていない建築士へ設計依頼する事は、産婦人科の医師に鼻炎の診察を受けに行くようなものです。また具合が悪い時には、お医者さん、一般的な法律は弁護士さんですよね。高額な買い物になるにもかかわらず、「家」を営業マンだけで決めてしまうのは、
賢明な選択でしょうか?
笑い話のようですが、こうして建てられる建物の実に多い事か・・・
また「一級建築士」の方が「二級建築士」よりも設計が上手いとも限りません。
一級と二級の違いは、設計監理業務が許されている「建物の規模」の違いであり、
上手い下手は個人の資質の問題です。一級建築士さんは大きな建物が多く住宅の経験は少ない方もいますからね。
「知り合いに建築士が居るので、その人にお願いしよう!」とお考えでしたら、その建築士の専業を知った上で依頼する事をお勧めします。
昨今、建築団体により【専攻建築士】という制度も作られ、8つの分類がされています。 「①まちづくり、②設計、③構造設計、④環境設備設計、⑤生産、⑥棟梁、⑦法令、⑧教育研究」 登録している建築士の得意分野が解りますので、一つの指標になります。