建物1軒の図面全ての事を【設計図書】と呼びます。
一軒の建物の為に何枚の図面を作成するかは、設計者により大きく異なります。
少なければ5枚程度で「確認申請」へ添付する図面だけのケースもあります。
設計図書には3つの役割があります。
① 工事の為の寸法やデザインの表示
② 構造計算書や家の仕様
③ 工事契約時の契約書
あまり知られていませんが、③の『契約書となる』が大変重要です。
例えば5枚の図面で2500万円の工事契約を結んで家を建てたとします。
5枚の図面でも役所の審査を通す事は出来ますが、果して5枚の図面の中に2500万円の内容が全て記載されているでしょうか?
材料の等級・品質など図面に描いていない事は、施工業者へお任せということになります。施工業者が良心的で赤字覚悟で良い建物を建ててくれるような会社ならば良いのですが、
当然ながら商売です。
建築関係の裁判で非常に多い事例が「図面が無い」というケースです。
また、リフォーム・リノベーションをさせて頂き時も「図面が無い」というケースが多いです。
建築主が無くしたわけではなく、図面が描かれていないのです。
こういったケースでは、図面無しに契約した建築主にも過失があります。
スターフィールドでは、35坪程度の住宅で『30枚程度』の図面を作成します。
もちろん建築主様には、全図面をファイルでお渡しいたします。
設計料は図面の枚数に比例しませんので、可能な限り省いた方が楽ですが、正確な施工が
行われる為に検討した内容は全て図面を作成します。
施工業者にもよりますが、図面を元に1ランク上の検討をしていただける業者もいますので、設計以上の建物へ昇華させる一歩にもなります。
図面の多さは、正確な意図を施工会社へ伝える為でもあり、正確な工事金額の根拠でも
あり、綿密な契約書となるからです。
図面の重要性を御理解下さい。